シラバス参照

講義名 発達障害教育論 
英文科目名 Education for Children with Developmental Disorders 
科目ナンバー H00EXP3519 
担当者

栃真賀 透

科目群 教職課程(自由選択科目) 
対象学年 1年 
単位数
開講期間 後期 
曜日・時限・教室 後期 火曜日 5講時 B-201教室(Active Learning教室)



授業のねらい
〇通常の学級の教育課程を基盤として、通級による指導や特別支援学級における特別の教育課程が有する意義を理解するとともに、特別支援教育のセンターとしての助言又は援助の役割を果たす必要性について学ぶ。
〇学習障害、注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラムの状態や特性及び心身の発達の段階等並びに学校の教育実践に即した教育課程の編成の方法とカリキュラムマネジメントの考え方を理解するとともに、特別支援教育のセンターとしての助言又は援助の役割を果たす必要性について理解する。また自立活動及び自立活動の指導と関連付けた具体的な授業場面を想定した授業設計を行う方法を身に付けたり、児童生徒一人ひとりの状態、感覚や認知及び行動の特性を把握することを理解するとともに、家庭・医療・福祉及び労働機関との連携の必要性について学ぶ。 
履修者が到達すべき目標
〇学習障害、注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラム障害の状態や特性及び心身の発達の段階を踏まえ、きめ細やかな指導や支援ができるようにするため、各教科等の指導に応じて生じる「困難さ」に対する「指導上の工夫の意図」を理解し、個に応じた「手立て」を検討し指導することの重要性を理解させる。また、教育課程においては、学習指導要領に基づく通級による指導や特別支援学級における特別の教育課程の編成を理解する。
〇学習障害、注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラム障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえ、自立活動における個別の指導計画の作成とその取扱いについて理解させる。また、自立活動及び自立活動の指導との関連を踏まえた各教科の学習指導案を作成することを理解し、授業改善の視点を身につけさせる。
〇個別の指導計画の実施状況の改善を、教育課程の評価と改善に繋げることについて、カリキュラムマネジメントの側面の一つとして理解させる。
〇個に応じた指導の充実を図るために、ICTや適切な教材・教具の活用及び学習環境の整備について理解させる、
〇学習障害、注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラム障害の要因となる脳機能障害に関わる病理面及び心理面や生理面の特徴とそれらの相互作用並びに二次的な障害について理解させる。
〇観察や検査を通して、学習障害、注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラム障害の状態、感覚や認知度及び行動の特性を把握することを理解させる。
〇家庭や医療、福祉及び労働機関との連携の重要性について理解させる。 
授業の進め方
学修上の助言
・授業はテキスト・補足説明などを用いて、毎回プリントを配布する。講義が中心になるが、質疑応答の時間を設け、疑問点について回答していく。
・事前学習として、次回の講義で取り扱う内容についてキーワードを挙げ、参考文献やインターネットなどで調べておくことで、授業の理解が高まる。事後学習として講義の振り返りプリントを配布を配布し、整理することを課す。 
アクティブ・ラーニングの要素の有無
・講義が中心であるが、一部ディスカッションを取り入れて実施する。 
ICTを活用した双方向型授業の有無
・知的障害者の心理学に関する専門用語については、タブレット端末等を活用した双方向型授業を実施する。 
授業内容・計画
回数 授業、事前・事後学修の内容 時間
1 事前   シラバスを読んでおくこと。  2.0 
授業   オリエンテーション、障害の概念、発達障害の概念 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題1」を復習する。  2.0 
2 事前   テキストP2~21を読んでおくこと。  2.0 
授業   発達障害の本質(特性)、自閉スペクトラム症の概念 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題2」を復習する。  2.0 
3 事前   テキストP22~29を読んでおくこと。  2.0 
授業   自閉症スペクトラム(ASD)の遺伝子、脳機能、脳の構造、肝機能障害に関わる病理・生理・心理 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題3」を復習する。  2.0 
4 事前   テキストP30~37を読んでおくこと。  2.0 
授業   発達障害のための心理アセスメント(プロセス・特性)、発達障害のアセスメントツールの活用 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題4」を復習する。  2.0 
5 事前   テキストP38~45を読んでおくこと。  2.0 
授業   自閉スペクトラム症を「身体障害」の視点からとらえる。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題5」を復習する。  2.0 
6 事前   テキストP47~55を読んでおくこと。  2.0 
授業   発達心理学の観点から発達障害を理解する。ICTや教材・教具の活用。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題6」を復習する。  2.0 
7 事前   テキストP57~66を読んでおくこと。  2.0 
授業   適切な支援について(通常学級の児童生徒の理解)(通級・特別支援学級による児童生徒の理解) 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題7」を復習する。  2.0 
8 事前   学習障害とはどのような障害か、調べておくこと。  2.0 
授業   発達障害と学習障害。自立活動における個別の指導計画の作成とその取扱い。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題8」を復習する。  2.0 
9 事前   注意欠陥多動性障害とはどのような障害か、調べておくこと。  2.0 
授業   発達障害と注意欠陥多動性障害。自立活動における個別の指導計画の作成とその取扱い。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題9」を復習する。  2.0 
10 事前   発達協調性運動障害、反応性愛着障害とはどのような障害か、調べておくこと。  2.0 
授業   その他の障害(発達協調性運動障害、反応性愛着障害など)。カリキュラムマネジメントの意義と理解。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題10」を復習する。  2.0 
11 事前   発達障害のある子供たちへの支援について調べておくこと。  2.0 
授業   発達障害のある子どもたちへの支援。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題11」を復習する。  2.0 
12 事前   テキストP67~96を読んでおくこと。  2.0 
授業   当事者・保護者の視点から考える「発達障害の理解」~実践事例から考える~ 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題12」を復習する。  2.0 
13 事前   テキストP97~104を読んでおくこと。  2.0 
授業   子どもの「発達障害らしさ」を活かす。各教科の学習指導案の作成と授業改善の方法・ICTの活用。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題13」を復習する。  2.0 
14 事前   発達障害事例を調べ、読んでおくこと。  2.0 
授業   発達障害児童生徒の事例から支援方法を考える。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題14」を復習する。  2.0 
15 事前   発達障害者の家庭・医療・福祉・労働機関について調べおくこと。  2.0 
授業   家庭・医療・福祉・労働機関との連携。 
事後   講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題15」を復習する。  2.0 
授業科目に関連する実務経験の内容とその経験を活かした授業の展開
 私は昭和56年4月から平成3年3月まで札幌市立豊明養護学校(知的・発達障害)、平成22年4月から平成31年3月まで市立札幌大通高等学校(発達障害生徒が在籍)に勤務していた。この間、大学の教育実習や事例研究等で専門性を高めてきた。講義では、その知見を生かした授業展開を行っていきたいと考えている。講義のテキストと並行して、参考資料を配付し、「学習事項の整理と問題」のプリントで講義の振り返りをする。 
成績評価の基準と方法
課題に対するフィードバックの方法
 ・毎回の講義の「学習事項の整理と問題」プリントの提出、期末試験で評価する。 
テキスト
No 著者名 書籍名 出版社 ISBN/ISSN
1. 市川宏伸編著  『発達障害の「本当の理解」とは。』  金子書房  978-4-7608-9542-7 
参考文献
No 著者名 書籍名 出版社 ISBN/ISSN
1. 橋本和明・田中康夫編著  『発達障害との出会い』  創元社  978-4-422-11451-4 
2. 松本真理子・永田雅子・野邑健二監修、酒井貴庸編著  『中学生・高校生 学習・行動が気になる生徒を支える』  明石書店  978-4-7503-4338-9 
3. 本田秀夫  『発達障害がよくわかる本』  講談社  978-4-06-512941-8 
関連ページ
1. 教育研究業績(栃真賀透)  https//researchmap/tochi   
備考
 
 ・私語、途中退室、スマホによるゲーム等厳禁。守らない場合は途中退室してもらいます。
  無断で退室した場合には、その回の学習は平常点に加味しません。
 ・テキストを使用しますので、事前に必ず購入し、目を通しておきましょう。 
教員e-mailアドレス
  栃真賀 透  tochi13@sgu.ac.jp 
オフィスアワー
 
  栃真賀  C館5階519 火曜日13:00~16:00 
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