シラバス参照

講義名 病弱教育 
英文科目名 Education for Children in Poor Health 
科目ナンバー H00EXP2829 
担当者

栃真賀 透

科目群 教職課程(自由選択科目) 
対象学年 2年 
単位数
開講期間 後期 
曜日・時限・教室 後期 火曜日 5講時 B-301教室



授業のねらい
〇病弱教育の定義・概念を明確にした上で、今日の病弱教育の対象・場の特徴を整理し、病気療養児にとっての教育の意義を理解する。また、病弱・身体虚弱児の心理特性に配慮した特別支援学校(病弱)の教育実践に即した教育課程の編成の方法とカリキュラム・マネジメントの考え方を学ぶ。
〇各教科等の指導における配慮事項について理解するとともに、自立活動及び自立活動の指導と関連付けた具体的な授業場面を想定した授業設計を行う方法を身に付ける。 
履修者が到達すべき目標
①生きる力として知・徳・体に加え、障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する力を育むことを目指すために教育課程を編成することについて理解させる。
②病気や障害の状態、特性及び心身の発達の段階等並びに学習の進度を踏まえ、各教科等の内容を選定し、組織し、それらの必要な授業時数を定めて編成することを理解させる。また、学習効果を高めるために、間接経験や擬似体験、仮想体験を効果的に取り入れることについて理解させる。
③各教科等の年間指導計画を踏まえ、個々の幼児、児童又は生徒の実態に応じて適切な指導を行うために個別の指導計画を作成することを理解させる。
④自立活動の指導における個別の指導計画の作成と内容の取扱いについて理解するとともに、教科と自立活動の目標設定に至る手続きの違いを理解させる。また自立活動との関連を踏まえた各教科等の学習指導案が作成できるとともに、授業改善の視点を身につけさせる。
⑤個別の指導計画の実施状況の評価と改善を、教育課程の評価と改善に繋げることについて、カリキュラムマネジメントの側面の1つとして理解させる。
⑥ICTの有効な活用とともに教材・教具・補助用具を工夫することについて理解させる。
⑦心身の負担過重とならないように、適切な活動量や活動時間の設定、姿勢の変換や適切な休養の確保に留意することについて理解させる。 
授業の進め方
学修上の助言
授業はPC(パワーポイント)、補足資料などを用いて行い、毎回プリントを配布する。講義が中心になるが、質疑応答の時間を設け、毎時間疑問点について回答していく。事前学習として、次回の講義で取り扱う内容についてキーワードを挙げ、参考文献・資料等で調べておくことで授業での理解が深まる。事後学習として、講義の振り返りプリントを整理し、提出することを課す。 
アクティブ・ラーニングの要素の有無
 講義の中でディスカッションを行う。 
ICTを活用した双方向型授業の有無
 タブレット端末等を活用した双方向型授業を実施する。 
授業内容・計画
回数 授業、事前・事後学修の内容 時間
1 事前    シラバスを読んでおくこと  2.0 
授業    オリエンテーション、学校教育における病弱教育の位置づけ 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題1」を記入し、提出する。  2.0 
2 事前    テキストP18~23を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱教育の歴史と教育制度(1)(学制公布、脚気、教育令、学校病対策など) 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題2」を記入し、提出する。  2.0 
3 事前    テキストP26~35を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱教育の歴史と教育制度(2)(第2次世界大戦後の病弱教育、学校教育法など) 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題3」を記入し、提出する。  2.0 
4 事前    テキストP60~74を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱教育の対象となる主な疾患について(1)~喘息・腎臓病・筋ジストロフィー・悪性新生物(白血病・脳腫瘍)など 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題4」を記入し、提出する。  2.0 
5 事前    テキストP60~74を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱教育の対象となる主な疾患について(2)~糖尿病・色素性乾皮症(XP)・もやもや病・ペルテス病・心身症(うつ病)など 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題5」を記入し、提出する。  2.0 
6 事前    テキストP76~86を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱教育における教育課程(指導内容・指導方法) 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題6」を記入し、提出する。  2.0 
7 事前    テキストP88~97を読んでおくこと  2.0 
授業    学習指導要領における特別規定の変遷、教科学習上の特性 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題7」を記入し、提出する。  2.0 
8 事前    テキストP76~86を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱教育における指導計画の作成と内容の取り扱い 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題8」を記入し、提出する。  2.0 
9 事前    特別支援学校小学部・中学部の学習指導要領の資料を読んでおくこと  2.0 
授業    発達段階からみた心理社会的な課題 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題9」を記入し、提出する。  2.0 
10 事前    特別支援学校小学部・中学部の学習指導要領の資料を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱教育における自立活動 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題10」を記入し、提出する。  2.0 
11 事前    特別支援学校小学部・中学部の学習指導要領の資料を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱教育における評価 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題11」を記入し、提出する。  2.0 
12 事前    テキストP120~130を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱・身体虚弱の子どもへの合理的配慮、キャリア教育 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題12」を記入し、提出する。  2.0 
13 事前    テキストP132~146を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱児の医療的ケア、教育・医療・保健・福祉の連携と支援 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題13」を記入し、提出する。  2.0 
14 事前    テキストP148~154を読んでおくこと  2.0 
授業    病弱児への復学支援の実際 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題14」を記し、提出する。  2.0 
15 事前    全講義で使用した「学習事項の整理と問題1~14」を復習しておくこと  2.0 
授業    病気の子どもの理解のために(まとめ) 
事後    講義の振り返りとして、「学習事項の整理と問題15」を記入し、提出する。  2.0 
授業科目に関連する実務経験の内容とその経験を活かした授業の展開
 私は、平成3年4月から平成22年3月まで札幌市立山の手養護学校(病弱教育)の教諭として勤務してきた。この間大学の教育実習を受け入れたり、全国の心身症推進委員会の事務局として専門性を高めてきた。講義ではその知見を生かした授業を展開していきたいと考えている。
  講義のテキストは、毎回の授業プリント・参考資料を配布し、「学習事項の整理と問題」で講義の振り返りを実施する。 
成績評価の基準と方法
課題に対するフィードバックの方法
 講義の中で、中間レポート課題と「振り返りプリントの整理」を提出(50%)し、期末試験(50%)で評価する。 
テキスト
No 著者名 書籍名 出版社 ISBN/ISSN
1. 日本育療学会  『標準「病弱児の教育」テキスト』  ジアース教育新社  978-4-86371-493-9 
参考文献
No 著者名 書籍名 出版社 ISBN/ISSN
1. 文部科学省  『特別支援学校学習指導要領解説総則等編(幼稚部・小学部・中学部)』  教育出版  978-4-316-30016-0 
2. 国立特別支援総合研究所  『病気の子どもの教育支援ガイドブック』  ジアース教育新社  978-4-86371-406-9 
3. 横田雅史監修・全国病弱養護学校校長会編著  『病弱教育Q&A 病弱教育への道標』  ジアース教育新社  4-921124-05-1C3037 
4. 全国特別支援学校病弱教育校長会  『病気の子どものガイドブック』  ジアース教育新社  978-4-86371-180-8 
5. 富田和巳  『小児心身医学の臨床』  診断と治療社  4-7878-1277-7C3047 
関連ページ
1. 教育研究業績(栃真賀透)  https//researchmap.jp/tochi   
備考
 ・私語、途中退室、スマホによるゲーム等厳禁。守らない場合は途中退室してもらいます。
  無断で退室した場合には、その回の平常点に加味しません。 
教員e-mailアドレス
 tochi13@sgu.ac.jp 
オフィスアワー
 
 C館5階519研究室 火曜日 10:00~12:00 
画像
ファイル


PAGE TOP