シラバス参照

講義名 特別支援教育総論 
英文科目名 Introduction to Special Support Education 
科目ナンバー H00BAS1503 
担当者

田中 敦士

科目群 教職課程(自由選択科目) 
対象学年 1年 
単位数
開講期間 後期 
曜日・時限・教室 後期 水曜日 3講時 B-102教室



授業のねらい
本講義では、障害のある子どもや包括的支援の必要な子どもたちの概要を解説し、支援・指導をする際の観点を育むことを重視します。主に通常の学級で学ぶ発達障害と呼ばれる子どもたちに焦点を当て、その障害の特徴と支援について解説します。また、知的障害、肢体不自由、重症心身障害等についても概要を解説します。今後の特別支援教育における指導の在り方について具体的に紹介し、インクルーシブ教育や生涯にわたっての効果的な配慮と手立てを討議します。さらにはダイバーシティ教育の時代に対応できるよう、既存の障害に捉われない新たな課題についても考えます。 
履修者が到達すべき目標
1 我が国における特殊教育、特別支援教育、インクルーシブ教育、ダイバーシティ教育をめぐる理念、歴史、制度について大まかに説明できること。 2 知的障害、肢体不自由、重症心身障害について大まかに説明できること。 3 発達障害(ASD,SLD,ADHD,DCD)について、DSM-5などの最新定義に基づいた特徴と支援を説明できること。 4 優生思想、新型出生前診断をめぐる問題について大まかに説明できること。 5 今後のダイバーシティ(多様性)教育のあり方について合理的な意見を言えること。 
授業の進め方
学修上の助言
【授業の進め方】
講義は理論編の講義が中心となりますが、学生の皆さんの討論などアクティブラーニングによる時間も面接講義の際に設けます。配布資料,映像資料によって課題を提案しますので、まずは正しく理解するよう、メモをしっかりと取ってください。授業計画については受講生の認識の深まりや問題関心をふまえて弾力的に運用しますので、変更する可能性があります。

【時間外学習】
課題に関係する文献や映像資料(Youtubeなど)を紹介します。次時までに課題を提示します。障害児・者に関わるボランティア活動などにできるだけ参加することを推奨します。

【学習上の助言】
関連書籍や資料を事前事後によく読み、わからない点はインターネットで調べてみてください。障害児・者に関わるボランティア活動など実体験を積むことで、講義で受けたことに実感が伴うでしょう。定期的なボランティアが困難な学生も、学校や施設で一般参加が可能な行事や公開授業、シンポジウム等を探してできるだけ実体験を重ねてほしいと思います。 
アクティブ・ラーニングの要素の有無
あり。ディスカッション(一部の回において限定的に行います。) 
ICTを活用した双方向型授業の有無
なし。 
授業内容・計画
回数 授業、事前・事後学修の内容 時間
1 事前   シラバスを読むこと 
授業   オリエンテーション 特別支援教育の現状と課題 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
2 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   障害とは何か ~ サバン症候群の事例からイメージの変容を体感しよう~ 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
3 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   知的障害、ダウン症の概要と指導 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
4 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   自閉スペクトラム症(ASD)の概要と指導 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
5 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   限局性学習症/限局性学習障害(SLD)の概要と指導 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
6 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   (面接授業)注意欠如・多動性障害(ADHD)の概要と指導 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
7 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   脳性麻痺、重症心身障害、てんかんの概要と指導 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
8 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   発達性協調運動障害(DCD)の概要と指導 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
9 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   Highly Sensitive Person (HSP) という心理学領域からの新概念 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
10 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   通常の学級におけるユニバーサルデザインによる代表的指導法(構造化)① 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
11 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   通常の学級におけるユニバーサルデザインによる代表的指導法(構造化)② 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
12 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   システマティック・インストラクション①~課題分析~ 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
13 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   システマティック・インストラクション②~最小限の介入による指導法~ 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
14 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   (面接授業)障害のある子どもたちの出生を考える 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
15 事前   本日のテーマに関するネット記事を閲覧し印刷してファイルに入れること。 
授業   障害のある人の学校卒業後の人生を考える(障害者雇用) 
事後   本日の配布資料と課題のYoutube動画をみること 
授業科目に関連する実務経験の内容とその経験を活かした授業の展開
札幌市教育委員会:幼児アセスメント委員として発達障害児の早期発見と支援方法について助言した経験から、子どもの見方を伝えたい。 沖縄県教育委員会:広域特別支援連携協議会委員として、関係機関と多職種連携のコツについても紹介したい。 沖縄県立特別支援学校の学校評議員およびケース会議スーパーバイザー:これまでに経験した障害児のケースワークについて、教科書やコラムと関連させながら紹介したい。  沖縄県特別支援学校長会研修講師:「個別の教育支援計画」ができた当初に沖縄県教育員会管理職研修等の講師を務めた経験から、学校現場の実情を紹介したい。 日本障害者雇用促進協会に5年間勤務した経験から、企業現場での障害者雇用や就業支援技法、ジョブコーチ等について具体的な情報提供と助言をしたい。 
成績評価の基準と方法
課題に対するフィードバックの方法
MOODLEで課す計4回のレポート 100%

MOODLE上で特定回に課題を課します。フィードバックするので得点を確認してください。評価は平均7割台の得点率になるように相対評価します。課題に沿って自分の言葉で表現しているか、字数をしっかり書いているか、具体的に丁寧に記述しているか、発展的に学習し文献引用をしっかりしているか、掘り下げて考察しているか、といった観点で総合評価します。

期限に遅れた場合でも一定期間は受理しますが、大幅な減点対象となります。実習などで公欠の回については提出期限は最大1か月延長されますが、オンデマンド講義については実習前後にすべて受講してレポートも提出頂きます。

昨年度はすべてレポートを提出しても不可になった学生がいます。あまりにも字数が少なく内容がいい加減だったり、文献引用元を明記しないコピペだったり、発展的な調べ学習をしていなかったり、他の学生のコピーと思われるようなレポートと思われる場合は大幅減点となります。

受講期間中に特別支援学校や障害児施設等での障害児者に対するボランティア活動を定期的に行っている場合には、その内容を具体的に記したレポート(1000字以上)をメイルで直接提出することにより、最大10点分の加点を行うことがあります。メイルで提出前にご相談ください。

面接講義の際に感想文を提出いただくことがありますが、内容によって加点対象とします。 
テキスト
参考文献
No 著者名 書籍名 出版社 ISBN/ISSN
1. 小貫悟  『通常学級での特別支援教育のスタンダード』  東京書籍  9784487804900 
2. 北島 善夫 (著), 武田 明典 (著)  『教師と学生が知っておくべき特別支援教育』  北樹出版  4779306019 
関連ページ
1. 国立特別支援教育総合研究所  http://www.nise.go.jp/cms/9,0,20.html  障害のある児童生徒等の教育に携わる教職員の資質能力向上を図る主体的な取組を支援するため、インターネットによる講義配信 
2. インクルDB  http://inclusive.nise.go.jp/  『「合理的配慮」実践事例データベース』は、実践事例について検索するシステムです。『相談コーナー』では、都道府県・市区町村・学校からのインクルーシブ教育システム構築の相談を行っています。『関連情報』では、インクルーシブ教育システム構築に関連する様々な情報を掲載しています。 
3. 支援教材ポータル  http://kyozai.nise.go.jp/  特別支援教育の教材や支援機器、 学校での実践事例を紹介しています。 
備考
面接授業を第6回(10/27)、第14回(1/13)の計2回実施します。

ただし危機管理レベルの変更や教育実習訪問指導などでやむをえず遠隔講義(オンデマンド)になる可能性があります。変更の場合はポータルでお知らせしますので、必ず毎週チェックしてください。

面接講義が実施できる場合でも、オンデマンドで当該回の講義動画を視聴したうえで講義に参加してください。面接講義では主として質疑応答とグループディスカッションを実施します。動画の内容を口頭で再度行うわけではありません。

「札幌学院大学障がい学生の受け入れ及び支援に関する基本方針」にもとづき合理的配慮を提供していますので、配慮が必要な場合は事前にご相談ください。

なお、コロナ感染不安からすべて遠隔講義を希望する方のために、moodle上に講義動画と資料も毎回用意します。すべて遠隔講義を希望する方は、詳細な理由を添えて、メイルで申し出てください。その場合、グループディスカッションへの参加はできなくなりますので予めご了承ください。

面接講義の際に感想文を提出いただくことがありますが、内容によって加点対象とします。
レベル2以上になった場合はオンデマンド講義ですが、第14回はオンライン双方向で質疑応答を実施予定です。 
教員e-mailアドレス
atanaka@sgu.ac.jp 
オフィスアワー
毎週火曜日13:20-14:20 C館517研究室 緊急の相談対応等で不在の場合は別途時間を確保しますので、メイルで調整をお願いします。 
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