シラバス参照

講義名 監査論 
英文科目名 Auditing 
科目ナンバー  
担当者

檜山 純

科目群 専門科目 
対象学年 3年 
単位数
開講期間 通年 
曜日・時限・教室 前期 木曜日 4講時 A-215演習室(Active Learning教室)
後期 木曜日 4講時 B-102教室



授業のねらい
 監査論は財務会計との結びつきが強く、第二次大戦以降の会計制度に必要なものとして、セットで語られることが多いですが,その財務会計と監査には会計基準・監査基準というルールがあり、特にルールのない管理会計などとは違います。目的があるため,財務会計でルールを勉強するように,監査も知識としてルールを知る必要があります。ルールを知ることは大事ですが、むしろその基準の成り立ちや背景を考えることがより重要になります。
 監査法規集(第 4版)だけでも1,106ページあります。このページ数を全て読み、解説することは不可能だし、意味がどれだけあるのかと考えています。したがって、主要なこと、重要なこと、外してはならないこと、などを体系的に取り上げるので必要最小限を各自で読んでもらいます(心配しないでください、基準自体は10ページ程度です)。そのことによって知識を得ると同時に現代の監査を通じて、企業のあり方など学んで欲しいと考えています。ポイントは、企業は前向きな経営(積極的な経営とも言える)が望まれていますが、一方でリスクを負っています(いわゆるリスクマネジメント)。財務会計は企業経営の結果ですので、監査はその企業経営の±をどのように分け、物語るのかが大切ということです。
 最新の動向を勉強するため,公開草案や審議会資料で適宜補足していきます。監査を実施する側だけでなく,監査を受ける側も理解し,将来改訂される規準(基準集ほか)を理解できるよう,丸暗記ではない実践演習も取り入れています。 
履修者が到達すべき目標
 監査を受ける側,実施する側の双方から監査を理解することが目標です。
 具体的な事例から今後も共通する監査固有の問題とその事例特有の問題とを理解しできるようになります。たとえば,大きな話題となった「東芝の不適切な会計処理」は、7年間で2,200億円以上の業績修正が行われました。経営トップは「不正会計や粉飾」とは言わずに「財務報告に関わる内部統制が十分に機能しなかった」と述べています。経営トップは東芝と株主から訴訟を起こされています。監督官庁である金融庁は東芝に70億円を超える課徴金を、最大手の新日本監査法人に対して20億円を超える課徴金を課しました。また、金融庁では「会計監査の在り方に関する懇談会」を設置し、議論がなされています。これらについてそれぞれの立場から問題点を提起できるようになります。
 過去のカネボウ、オリンパス光学工業、大王製紙、みずほ銀行、JR北海道などの企業不祥事,また2015年1月に経営破たんした航空会社スカイマークの動向なども監査との係わりで考えことができるようになります。
 繰り返される企業不祥事を外部監査と内部監査の両面から、従業員不正・経営者不正における問題点を特に内部統制を通して考えていきます。不正の発生や定義・類型を知ることによって、将来において各自が取る行動を規定できるようになるのが到達目標です。 
授業の進め方
学修上の助言
1.初回の説明事項を理解していない場合には重大な不利益を被る場合があります。
2.基本的に適宜プリントや資料を配布して説明をしていきますが、討議やゲーム形式で監査手続を実践していきますので,積極的な参加が求められます。現在,法定財務諸表監査は一人ではできませんので,他の監査人を利用し,自分がどう動いているかを考えていくとより理解が深まります。前期はほぼ毎回,ディスカッションの時間をとり,理解度の確認を行います。
3.数回のレポートを課すので期限までに提出してください。
4.履修人数と理解度に応じて内容と順番が変更されることがあります。
5.後期の監査事例は,履修者の希望も考慮して決定します。

令和2年4月25日追記: この大学では,オンライン講義にあたり,オンデマンド配信には動画5分,音声のみでも15分の制限が連絡されました。6月以降も遠隔講義となった場合には,話し合いにより別の方法ですすめる場合があります。欠席した場合には担当まで相談してください。 
アクティブ・ラーニングの要素の有無
有 (グループ単位での監査手続実施演習,監査事例分析等,適宜説明あり) 
ICTを活用した双方向型授業の有無
有り (6月以降も遠隔講義の可能性有り) 
授業内容・計画
回数 授業、事前・事後学修の内容 時間
1 事前   これまでに学習した会計知識の確認  2.0 
授業   オリエンテーションと用語の説明 
事後   監査用語を理解する  2.0 
2 事前   前回の復習  2.0 
授業   会計監査の現代的機能 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
3 事前   前回の復習  2.0 
授業   日本の監査法人と海外会計事務所事情 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
4 事前   前回の復習  2.0 
授業   アメリカと戦後日本の監査制度 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
5 事前   前回の復習  2.0 
授業   金融商品取引法監査 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
6 事前   前回の復習  2.0 
授業   会社法監査 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
7 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査基準と監査の規準 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
8 事前   前回の復習  2.0 
授業   リスク・アプローチと監査計画 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
9 事前   前回の復習  2.0 
授業   実証手続①実践 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
10 事前   前回の復習  2.0 
授業   実証手続②説明 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
11 事前   前回の復習  2.0 
授業   評価 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
12 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査の失敗 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
13 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査の失敗事例 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
14 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査の違い 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
15 事前   前回の復習  2.0 
授業   前期のまとめと最新の動向 
事後   公認会計士協会資料を理解する  2.0 
16 事前   前期分の復習  2.0 
授業   会計不正 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
17 事前   前回の復習  2.0 
授業   会計不正事例 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
18 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査報告 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
19 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査報告事例 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
20 事前   前回の復習  2.0 
授業   内部統制 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
21 事前   前回の復習  2.0 
授業   内部統制報告書 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
22 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査範囲の制約
監査手続を具体的に適用する方法を明確にする。 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
23 事前   前回の復習  2.0 
授業   継続企業の前提 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
24 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査実践①(第25回と連続で180分)
監査手続に制約がある場合の対応を明確にする。 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
25 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査実践② 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
26 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査報告書事例研究 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
27 事前   前回の復習  2.0 
授業   監査人の責任 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
28 事前   前回の復習  2.0 
授業   中間・四半期・保証水準 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
29 事前   前回の復習  2.0 
授業   財務諸表監査以外の監査 環境監査・統合報告書など
務情報と非財務情報の統合報告について考える。 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
30 事前   前回の復習  2.0 
授業   国際監査・保証基準と最新の動向・全体のまとめ 
事後   講義回に関連するデータ・資料を探して読む  2.0 
授業科目に関連する実務経験の内容とその経験を活かした授業の展開
該当しない 
成績評価の基準と方法
課題に対するフィードバックの方法
・課題(50%),ディスカッション等講義時の貢献度(平常点50%)。ただし,クラスルール違反者には最大100点の範囲で減点とします。クラスルールは初回講義で説明するため留意すること。
・通年科目であるため,前期のみ・後期のみの評価は実施しません。
・大学規定および社会通念上正当な理由のない欠席が複数に達した場合は、評価資格を失います。 
テキスト
No 著者名 書籍名 出版社 ISBN/ISSN
1. 山浦久司  『監査論テキスト(第7版)』  中央経済社   
参考文献
関連ページ
1. FSA 金融庁 企業会計審議会  http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/top.html   
2. JICPA 日本公認会計士協会  http://www.hp.jicpa.or.jp/   
備考
・当シラバスは,成績評価等の一部を除き,原則として前任者の原晴生教授のものを踏襲していますが,履修状況によって変更する場合があります。
・2019-20年に監査基準が大きく改訂されており,最新のもので学習するため,シラバス記入時点では山浦先生の『監査論テキスト』(2019年12月)が最新ですが,使用するテキストによって講義の順番が入れ替わる場合があります。初回に説明します。
・当科目は会計士受験を目的としていません。会計初学者も歓迎します。
・監査論で求められるのは柔軟な思考です。決めつけや自分なりの正義の押しつけが改善されない場合,ディスカッション時に他の学生の思考を妨害する等の行為が行われた場合には,クラスルール違反として減点します。 
教員e-mailアドレス
hwhara アットまーく sgu.ac.jp 
オフィスアワー
COVID-19(新型コロナ)の影響により,前期は大学メール jhiyama@(以下大学共通アドレス)で対応します。このアドレスは送受信に時間がかかる場合があります。
メール以外の手段での相談を希望する場合でも,事前にメールでアポイントをとってください。 
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